2018年7月13日 (金)

アパッチ号、実はキャリアか?

 オランダのみならずヨーロッパ全域でも人気の高いオランダ温血種のスタリオン・アパッチ号の産駒に次々とWFFSのキャリアが見つかり、実はアパッチ号―自身のWFFS検査ではシロだった―はキャリアではないかという疑いが強まっています。

 最初はインディアンロック号、次いでジョヴィアン号、それから2,3日前にアランゴ号、そして今日オールユーウォント号、いずれもアパッチの産駒。

 さらに、ユーロドレッサージュ他によると、ジョヴィアン号の母馬は検査したところキャリアではなかったこと、またアパッチの半妹がキャリアだとそのオーナーが発表したこと等を信ずるなら、アパッチがキャリアである可能性は非常に濃厚。

 KWPNは、アパッチとジョヴィアンの母馬とを再検査にかけることを発表。前にアパッチの検査に使ったサンプル(hairとある)は、どうやら今までに別の検査にも使われてきた古いもの(こうしたサンプルを常時管理しているサンプル・バンクみたいな機関があるのかな)だったらしく、そのせいで検査に誤りが出たのかも、とも言われている。果たしてそうなら、他の検査済みのスタリオンたちも、再び検査を受けなければならなくなる可能性が出て来る…

 もっとも、アパッチが事実キャリアだったものなら、エヴァーデールやトータルUSの例のように、実際にWFFSに罹患して産まれた仔馬の報告例がありそうなものではあるけれど。

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2018年6月30日 (土)

ワース&ベラ・ローズ号、復帰!

 今じゃイザベル・ワースのトップ・ホースはウェイヒゴールド号(現13歳、リオ・オリンピックのチーム金、個人銀メダリスト、その他にもいろいろ受賞)というのが常識だけど、今から4年前、ゴールドが出てくる前は、このベラ・ローズ号が断然その地位にいちばん近い、とは衆目の一致していたところ。ベラ・ローズは当時10歳の新進気鋭の牝馬で、GP経験もまだそれほど豊富ではなかったのだけれど、その年の世界選手権(WEG)でワースの乗り馬として出場し、GPで2位(1位はシャーロット&ヴァレグロ)になって、ドイツのチーム金メダルに貢献した馬。

 世界選手権であるからして、順位・採点は例のごとく政治的裁量の産物ではあるけれど、ベラ・ローズの才能に関しては疑いなく、間違いなくこれからが楽しみな1頭だったのだけど、このWEGをGP以降棄権?して、その後競技会に1度出たきり、ぷっつり姿を消してしまった…

 負傷が原因ということだったけど、いちど去年復帰のうわさがあったにもかかわらず、やっぱりそれっきりになっていたから、あるいはもう繁殖に上がったのかもと思っていました。が、さすがにワースというか、先日のオーストリアでのCDIで4年ぶりのカムバックを果たしました!

 ワースが出場予定なのはわかっていたのだけれど、騎乗馬にベラ・ローズというのは、どうやら直前で決まった(ドン・ジョンソンから差し替え)もよう。演技(GP)はどうだったかというと、私は見ていないけれど、ユーロドレッサージュの記事によれば「ミスはなかったかもしれないが、パーフェクトというには程遠い」デキだった由。それでもワースは退場の時に涙ぐんでいたそうで、よほどにカムバックできたことが嬉しかったんでしょうな…何せ4年ぶりだから、当分慎重にゲームを選んでくるだろうけど、このまま無事にいってほしいもの。

(今思えば、復帰戦ならドイツでもよかったろうに、わざわざ国外のオーストリアのCDIを選び、しかもぎりぎりまで出場を伏せていたというのは、よっぽど騒がれたくなかったからかしらん。ちなみにこのCDIは、クリスタルで有名なスワロフスキー・ファミリーがスポンサーで、ワースとドロシー・シュナイダーはこのスワロフスキー夫人のドレッサージュのコーチの由…そうそう、関係ないが、ジャンプ界現ナンバー1のハリー・スモルダーはあのビル・ゲイツの娘のコーチだそうな。)

(追記:後のユーロドレッサージュの記事によると、このベラ・ローズのビデオと復帰の記事を見るためにアクセスが殺到して、一時競技会のウェブサイトがパンクしたというから、このコンビがヨーロッパ(てかドイツ?)で異常に注目されていることが察せられる。わざわざオーストリアでカムバックしたというのも、そのへんの事情があるのかな。)

 ウェイヒゴールドというすでに実績もあればより若くもある騎乗馬がいながら、ワースがそんなにベラ・ローズの復帰に喜んだというのは、私の憶測だけど、ゴールドはそもそもワースのお手馬じゃなく、もともとはワースのアシスタントさんとペアを組んでた馬だから…たまたまリオの年にワースがGPで乗って、高得点を出したものだから、そのままワースのオリンピック・ライドになり騎乗馬になってしまった。ワースのスポンサーがオーナーからゴールドを買い取ったのだけど、この時オーナーとひと悶着があったと聞くし、アシスタントのブッフワルトさんはその後ワースの厩舎を去っている…まあ表向きではすべて円満解決したようなニュースばかりだったし、実際そうだったかもしれないが、随分ドロドロしたものが背後にあったとしても(ワースはそのつもりがなくても、オリンピックとなると国のメンツがかかるのだから)おかしくない状況ではあった。

 私の見るところ、ふつうワースのようなベテラン・ライダーは、すでにGPに他人とのペアで出場していた、いわば”出来合い”の馬にまたがるようなことはない。たいがい初級・中級から自分が手塩にかけてきた馬(報酬をもらって他人の馬に調教をつけるのはライダーのいわば生計)から選んで乗るもので、だから実際のところ、ワースにとってウェイヒゴールドは異例中の異例…いかに素晴らしい実績を共に挙げてきたとはいえ、いわば行きがかり上乗ることになった出来合いの馬よりも、ずっと自ら調教をつけてきたお手馬のほうに愛着がわくというのは、ワースのような年季の入った職業ライダーにはありそうなこと、しかもその馬(ベラ・ローズ)が「生涯最高の馬」と自分に言わせるほど才能があり、それがようやくケガを克服して競技の舞台に帰ってきたのにおいておや。

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2018年6月24日 (日)

CHIOロッテルダム、CDI5キュア

 蚊に刺されて予定の3時よりずっと早く目が覚めた今朝、でもこれがよかった。というのは、いざクリップマイホースにつなごうとしたら、キュアは地域限定放送で、日本では見られず(オランダ、フランスだけか?)。ロンジンの点数速報だけで我慢しようかと一瞬思ったけれど、思いついてユーチューブに行ってみたらFEIのチャンネルでライブ配信していた!ちょうどガルの演技が始まる直前…いや、ちょっと遅れてたら、早起きの甲斐がなくなるところだった。

 で、演技ですが、見たところGPの時よりリラックスしてた。音楽にもよく合ってたし、これといったミスも見られなかった。もう少し大きさと速さが欲しい気もしたけど、これはカメラワークにもよるかもしれない…前にFEIテレビのフリートライアルでオリンピアの演技を見た時もそう思ったし、その後ユーチューブで個人の同じオリンピアの動画を見た時、こちらのほうがいいなと思ったから。演技中に関係者の表情とか、観客席とか映さなくていいと思う…

 それにしても、ゾニック進歩したな〜。今と同じこのキュアを去年の7月はじめて演じた時は、必死で一生懸命の感じで、見ている方も疲れたくらいだけど、いつの間にこんなに余裕綽々になったか…

 結果、80.075で優勝でした。今回のロッテルダムじゃ、ガルは出たとこで全部優勝だったな。

 さて、次は来月のオランダ・チャンピオンシップが楽しみ。これはチーム対抗じゃなくて個人の戦いだから、ガルももっと思い切った演技をするでしょう。クリップマイホースのほうがFEIのよりカメラワークもいいし^^

(追記:コメントなど、ユーロドレッサージュ他より私が適当にまとめ)

ガル「(キュアの)控え馬場でゾニックはP・キッテルの牝馬(ウェルダン号)に強い反応を見せていて、アリーナではやや神経質になっていたが、上手に演技を運んでくれた。」

 ゾニックはスタリオンですからね…いや、実際の現場じゃ見えない所でいろんなことがあるもんです。なお、GPについてもガルは「ゾニックはどんどん進歩していっているし、まだ進歩の余地がある」と述べてご満悦でした。

ハンスピーター「(CDI3キュアで)ザナルディが演技中にヤンチャをして、せっかくうまくいっていた演技が台無しになったので、(CDI5GPスペシャルの)ドリームボーイに乗るまで憂鬱だったが、ドリームボーイは今まででベストの演技をしてくれた。初めての大観衆にも全く動じなかったし、とてもハッピーだ」

 今回のCHIOロッテルダムじゃ、各演技について以前のオランダチームのコーチがいちいちコメントしただけでなく、ドレッサージュについては門外漢だけど、高名なオランダのバリトン歌手がその立場からキュアの音楽について鋭く、時には辛辣なコメントを飛ばしたりして、すこぶる興味津々たるものがあったもよう。オランダ語がわかる人にはすごくおもしろかっただろうな…

 キュアの音楽に対して関心が払われるのはいいことだと思う。よくあるのは、クラシックの何が使われたとか、有名な曲の何が使われたとかで話題になることだけど、最近バレエを動画で鑑賞するようになった私からすれば、そういうのは演技とはまったく関係のないこと。もっとも大事なのは、演技と曲とのペース・リズム・雰囲気がマッチしていることで、これらが互いにちゃんと合っていれば、たとえ曲として音楽的にはイマイチでも、演技全体としては見事なものになるのではないか。いかに数々の名曲を編集したものであっても、一貫したテーマや共通した特徴がなく、せいぜい演技のテンポにだけ合わせて(常歩のパートは遅い曲、伸長速歩の時は速い曲とか)あちこちつぎはぎして作っただけでは、およそラジオ体操の音楽と同じ(ラジオ体操の音楽は少なくとも曲調・楽器・演奏者に共通があるから、それ以下かも)。仮にひとつの曲をいくつかのパートに分けて何人かの作曲者が手分けして作るような場合、互いにパートとパートがうまくつながるような作り方をして、曲の流れとしては速い部分も遅い部分もあるけれど全体としては首尾一貫して聞こえるよう注意を払うだろう。各自自分のパートで個性を発揮したりしては、ひとつの曲というよりパートの寄せ集めになってしまうだろうが、たいがいのキュア曲は(たぶんスケートのフリー曲も)、この寄せ集め。

 考えてみれば、どんな長い曲や歌にしろ、ふつう作曲者ひとりで作っているのに、ドレッサージュやスケートのフリースタイル曲に限ってはそうしない、というのも変なものである。振り付けの構成ができたら、それに合わせて専門家に作曲してもらうほうがよっぽどいい曲ができそうなものだけど、それをしないというのは、要するに重要なのはあくまでトリプルアクセルとかパサージュとかの”技”で、音楽は二の次と思われているからだろう。が、それでは”フリースタイル”の意味がない。思うに、キュアとかフリースタイルとかができたのは、その演目に詳しくない人でも見て楽しめるように(そしてその結果ファンや来場者を増やして入場料やチケット代が稼げるように)というのが目的だったろう。しかし、バレエのファンの中には、まず「白鳥の湖」などの音楽の美しさから興味を持ったという人も多いはず(私がそう)。ドレッサージュで一時代を築いたガル&トーティラスだって、音楽(寄せ集めだけど、見事に首尾一貫している)がああまでカッコよくなければ、今の半分ほどの人気しかなかったのではないか。だいたい、バレエやダンスなら大いに音楽に気を使うのに、それを真似たスケートやキュアのフリースタイルで音楽を後回しにするというのは、そもそもフリースタイルの存在意義を忘れたか無視したやり方。スポーツに興味がなくても音楽は好きという人は少なからずいるのだから、たくさんの人に知ってもらいたいと願うなら、音楽はやはり、仇やおろそかにするべきではなかろう。

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2018年6月23日 (土)

CHIOロッテルダム、CDI3キュア

 クリップマイホースのライブでつまみ見。

シルホート&エクスプレッション…途中から見たが、音楽がいい。ジュースト・ピータースか?馬はまだ若いけど、なかなかの演技内容をしっかりこなしている感じ。

ハンスピーター&ザナルディ…これも音楽がいい、(ほぼ)引退のフラートの曲。途中まではしっかりやれていて、これはなかなかと思ってたんだけど、常歩のパートで跳びはねる。前も同じようなことをやったらしいし、何かに驚いたとかじゃなく、ヤンチャが出たみたい。これ以外はうまくいってたのに、残念だなあ…

ガル&ヴォイス…もちろんいい音楽、これはヴォイス専用のキュア曲。久々に実戦で聞けてよかった^^最初と最後の停止がキチッとできないのと、たまに尻っぱねしそうになるのはいつも通り、それをのければまずまずの演技だったのでは。

スティーブン・ピータース&スッペンカスペル(とオランダ語では聞こえた)…これも若馬、去年の春までドイツのランゲハネンバーグがインターだかGPだかで乗ってた馬。ほんの最初のほうだけ見たけど、なかなかだなと思ってたら、ピルエットか常歩だかの部分でジタバタした。ライダーとのミスコミュニケーション?

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2018年6月22日 (金)

CHIOロッテルダム、今後のスケジュール

 さて、CDI5GP後の流れですが、日本時間で、

22日 20:30〜CDI3GP

注目どころでは、シルホート&エクスプレッションが21:51,ハンスピーター&ザナルディが22:48、ガル&ヴォイスが23:42。

24日 朝1:00〜CDI5GPスペシャルA

ハンスピーター&ドリームボーイ 1:50

   朝2:30〜CDI5キュア

ガル&ゾニック 3:20

となってます。CDI3のスペシャルとキュアのメンツ&時間は、GPが済んでからですな。

 これらは、クリップマイホースでライブ中継があるはず。

(追記)

 ハンスピーター&ザナルディ(GP4位)、ガル&ヴォイス(GP1位)ともに、キュアに出場します。CDI3キュアは日本時間23日19:00から開始、ハンスピーター組は20:03、ガル組は20:30の登場予定。

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ジョヴィアン号、キャリア発覚

 昨日、デンマーク有数のスタリオン・ステーションの経営者で、今年だか昨年からだかドイツにも支所を有するようになったアンドレアス・ヘルグストランドが、所有のスタリオンのWFFS検査―デンマーク本国のは終わってるから、今度はドイツ支所の―結果を公表しました。ジョヴィアン号(4歳、KWPN、父アパッチ、なおアパッチ自身はノンキャリア)、フォーシュアー号(3歳、ハノーヴァー、父ファイネスト、ハノーヴァー種は組織的検査を拒んでいるのでファイネストの黒白は不明)が、その結果、キャリアだと判明しました。

 ジョヴィアン号は3歳時のオランダ・チャンピオンで、4歳の今年はデンマーク温血種(DWB)のプレミアム・スタリオンになった、ヘルグストランドの若いスタリオンの中でも1,2を争うエース格。ユーロドレッサージュによれば「今年ドイツ、オランダ、デンマークでもっとも話題にされたスタリオン」「今年のブリーディング・シーズンにもっとも用いられたスタリオン」のうちの1頭で、だから、これは、ヘルグストランドにとってものすごくイタいこと。

 もう1頭のフォーシュアー号も、昨年のハノーヴァー・スタリオンのオークションで、最高額(36万ユーロ、4600万円くらい)をつけたという期待の新鋭。ユーロドレッサージュでも特集を組まれたくらいの馬、むぅ…

 ヘルグストランドは声明で、「他の馬種にも遺伝子異常(による障害)は存在するから、温血種にそれがあってもおかしくはない。これは病気と考えるべきではないが、ブリーダーはキャリア同士の交配を避けなければならない」という趣旨のことを述べていますが、それはたしかにそう。キャリアであっても、スポーツ・ホースとしては何の問題もないのだし、オーナーさえ納得するのなら、繁殖に使うこと(キャリア同士でさえなければ、致命的障害の起こる可能性はない)だって妨げない。ただ、ヘルグストランドをはじめスタリオン・ステーション経営者またホース・ディーラーのような、いわば血統を商品として市場に出して売りさばくのが商売の人種にとっては、「商品にちょっとでも傷がついた」のは、非常に多いライヴァルの手前も、たいへんに不利なことだと思われる。ヨーロッパでは、ブリーディング・スタリオンは競技会で活躍するスポーツ・ホースと同等かそれ以上に貴重視されていて、きわめて高額の商品とも、投資や取引の対象ともされており、コンテストやオークションも数多ければ、それに備えてのトレーニングにかける手間や資金も少なくない。要するに、ブリーディングの世界は、巨額の金が活発に動く非常に大きな取引市場…だからこそ、影響の大きい”風評被害”を何より避けたいわけで、これが、デンマークやドイツの各馬種協会が、今なお頑固にWFFS検査と結果の公表を拒み続けている理由となっているわけ。

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2018年6月21日 (木)

CHIOロッテルダム、YouTubeにてライブ配信中

 CHIOロッテルダムのGP、ただいまユーチューブのFEIチャンネルでライブ中!
 今のところ(始まって間もないけど)ハンスピーター&ドリームボーイが73.00で暫定首位(最終的に8位)、ガル&ゾニックの出番は日本時間21:45あたり。
 なお、点数はlonginestiming.comでこれまたライブで配信されてます。各ペアの演技順番とその時間も表示されててとても親切^^

<22時現在>  ガルのGP終了、感想は…久しぶりのせいか、最初ちょっと気負ってたかな?ちょっと固かったかも…中盤以降はよくなったと思うけど。エクステンデッド・トロットは低めの姿勢で速く、迫力十分、ハーフパスも大きくてよかった。ピルエットも上達したと思う。パサージュとピアッフェがやっぱり窮屈そうなのが残念だけど、ゾニックは収縮タイプ?じゃないからな…点数は76.957(優勝)。

 それと、ガルの前のペアが演技中、突然馬が怯えたようになって右往左往してうろたえる場面があった。ライダーがうまく乗り静めて持ち直し、演技を無事に終えたけど、あんなに長いこと(とはいえ30秒くらいだろうけど)馬が狼狽して制御不能になるのは初めて見た…何に驚いたんだろう。その後の演技だったガルが、いつになくスパーを多用していた(チャットを見て気付いたのだけど)のも、警戒してゾニックを集中させようとしていたのかもしれない。ガルの後のペアも、ライダーが舌打ちして馬に合図したり(減点対象らしいが)、馬がひどく鼻嵐を吹き続ける場面があったりと、どうも会場のコンディションに何か問題があったもよう。

(追記:オランダ誌によると、ガルの演技の前に雨が降ってきた、それで、傘をさす人が出てきたのだけど、「ゾニックには影響なかった」と。こうは言ってるけれど、どうもガルの前のペアの馬が演技中に突然パニックになったのも、―ビデオを見直すと、観客席のほうに何かを見つけて、ちょうどそちらに進ませようとしていたライダーに抵抗するそぶりに見受けられる―ガルがゾニックにしきりにスパーを当ててたのも、ガルの次のペアが馬に舌打ちで合図したり馬が鼻息を荒げてたのも、おそらくは観客の傘(ごくまばらではあったけど)に驚いたからじゃないかな。)

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2018年6月20日 (水)

CHIOロッテルダム開幕

 オランダはロッテルダムで現地時間20日からCHIOロッテルダムが開催されます。ネイションズカップ(国別団体戦、CDI5)とふつう?のCDI3の構成。

 ガルは5をゾニックで、3をヴォイスでエントリー。ハンスピーターは5がドリームボーイ、3がザナルディ。5,3ともに、GPは出場者全員参加で、GPスペシャルとキュアはどちらかひとつを選択。ガル&ゾニックはまず間違いなくキュア、ハンスピーター&ドリームボーイはスペシャルじゃないかな〜

 CDI3で要注目は、シルホート&エクスプレッションのコンビ。エクスプレッションはドリームボーイと同じ日に国際GPデビューして、3位になったオランダ期待の新馬(ドリームボーイが2位)。その後このペアがもっと経験を積んでいれば、ここでもドリームボーイ同様5に出場できたかも。おそらく狙いは来月のオランダ・チャンピオンシップ→9月の世界選手権だろうけど、ここのCDI3でも、トップ3に入っておかしくない。

タイムテーブルは、

21日(木)11:00(日本時間18:00)〜 ネイションズカップGP
22日(金)14:00(日21:00)〜 CDI3GP
23日(土)
10:00(日17:00)〜 CDI3GPスペシャル
12:00(日19:00)〜 CDI3 キュア
14:00(日21:00)〜 ネイションズカップGPSのB
15:30(日翌0:30)〜 ネイションズカップキュアのB
18:00(日翌3:00)〜 ネイションズカップGPSのA
19:30(日翌4:30)〜 ネイションズカップキュアのA

 23日が忙しいな…

 会場がふたつあるため、ライダーによっては移動が大変そう^^;

 日本とオランダは時差7時間(サマータイム)、クリップマイホースでライブストリームがあります(今見たらネイションズカップのGPはドイツとオランダのみでの中継みたいだけど、ユーチューブのFEIのライブで流すんじゃないかな?)

 

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2018年6月17日 (日)

ハノーヴァーのコネセール号、キャリア発覚

 ハノーヴァー種のコネセール号(11歳。発音自信なし^^;)がWFFSのキャリアだと発覚しました。

 この馬については知るところがなかったので、ちょっと調べてみたところ、3歳でスウェーデンの人気スタリオン第4位、4歳でパヴォ・カップ(オランダの若いスタリオンコンテスト)3位入賞、5歳で同6位入賞と、そうそうたるもの。6歳からは、カナダでスタッド・インしている。

(エヴァーデールにしろこのコネセールにしろ、ヨーロッパで大人気だったのに北米へ輸出され、その地でWFFSのキャリアだと判明する、という流れなのは気になる…。)

 このような経歴の持ち主なので、産駒も非常な数に上るのは当然で、影響するところも決して小さくないはずだけど、それでも黙ったままなのかな、ドイツのハノーヴァー協会…

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2018年6月15日 (金)

WFFS続報10

 WFFSについて等閑視を決め込んでいるドイツのハノーヴァー馬種協会ですが、北米のハノーヴァー馬種協会は今日「2019年度のスタッドブックには、スタリオンのWFFSのテスト結果を併記する」との声明を出しました。と言うと、本家のドイツに比べたいへん立派なようですが、これが必ずしもそうではない。
 と言うのも、声明によると、スタリオンのWFFSの遺伝子検査はあくまで”recommend(推奨)”であり、”mandatory(義務)”とはしていないから。そのくせ、スタリオンのオーナーに対しては、2019年初頭に検査結果の報告が”reqwired(要求される)”と言っているのが何とも不可解…また、結果を「陰性」「陽性」「未検査」の3つで公表すると言っているのも、特に「未検査」を公表するというのが、何だかオーナーひとりに責任を負わせるようで、組織としては少々無責任に思われる。

 (ユーロドレッサージュのこの記事をFBから転載しようと思ったけど、画像がWFFSで死んだ仔馬の無惨な姿なので止めました^^;)

 私がこんな記事をいちいち記録しているのは、WFFSに関心があるのはもちろんだけど、それに対する国や人の反応が興味深いから…すぐに検査・公表を導入する国あり(オランダ、スウェーデン。オランダではオランダ温血種協会を挙げて検査を行い、スタリオンに十数頭のキャリアが確認されている)、書面で注意をうながすにとどまる国あり(デンマーク。ブルーホースは早々と自主的に検査を行い、その結果スタリオン11頭中に3頭のキャリアを発見。その半月あまり後、ヘルグストランドが自主検査の結果を一部公表、人気スタリオン2頭にキャリア発覚)、いっさい何もしない国あり(ドイツ。ハノーヴァーもオルデンブルクもラインランダーも、だからまったく罹患率がわからない)。今年12月の会議で話し合いますという世界的組織あり(WBFSH←FEIの兄弟機関)。所有のスタリオンについていっさい検査しない(もしくは結果公表しない)有名スタリオン・ステーションあり(ドイツのショッケモール、トーティラスを繋養しているので有名)。

 歳月が過ぎれば、今の渦中の動向について、あの時はまだ状況が明らかでなかったからとか、一時的に状況を誤解していたからとか、いろんな言い訳が出て来るでしょう。あるいは事態が結局初め恐れていたほどの大事に至らず、「ほら見ろ、何もしなくて正解だった」との意見が出て来ることだって考えられる(実際には、よその人が一生懸命働いてくれたから「大事でない」と判明したのであり、手を束ねて見ていた傍観者には何の手柄も先見の明もありはしないのだけど)。その時にはそれを聞く人も、昔のこととして、何となく納得してしまうもの。が、現在進行形でいろいろな事実が表に表れて来、心配する声があちこちから聞こえてきて、また実際に対策を打ち出すものも出て来る中、それを現に目の当たりにしながら、それでもいくつかの国・組織は腰を上げようとしなかったという事実は、これはいまハッキリ記録して、将来の戒めのため残しておくべきだと思う。「巧遅より拙速を尊ぶ」ということばは、このような見通し不鮮明な状況にこそ当てはまるべき。経費・労力をかけて最終的に何でもないとわかれば、「もったいなかった」だけで済むし、一見は骨折り損に見えても、そのじつ安心という果実をすみやかに入手するという大きな利を得ることができ、かつ「あそこは迅速に事に対応してくれる」という信頼感をも周囲に醸成できる。が、反対に、経費・労力を惜しんだあげく最終的に最悪の結果が判明した日には、まったく目も当てられない。―そうなってからでは、「もったいなかったから」はおろか、言い訳を百出したところで通るものではない。さらに、それまでに稼いできた周囲の信頼さえ失って、一朝味方変じて敵となり、以後は何をやっても疑いや軽蔑の目で見られることにもなりかねまい。

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