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2017年9月13日 (水)

うわさ

 「エドワード・ガルがトーティラスに再騎乗した」といううわさが先日来ドイツで立っていて、―私がそれを知ったのは、グロックのFBのコメントにその記事のリンクを貼った人がいたからだけど―それについて何かニュースがあるかなとちょっと気を付けてたのだけど、すぐ忘れてしまっていた。というのも、そのとき記事を(自動翻訳で)ざっと見た限り、”ガルがスタリオンのトーティラスに会いに行った時、たまたま一度またがった”というに過ぎない感じの内容だったから。コンビ再結成とかなら大ニュースだが、それだけのことなら、なんてことはない…まあ、今さらわざわざドイツに「会いに」だけ行くというのは変だし、いかに昔のライダーとはいえ現在のきわめて高価なスタリオンにまたがらせてもらったというのもおかしいし、第一、オーナーのショッケモールがそんなお優しいことを言い出すはずもあるまいが…
 ところが、今日になってユーロ・ドレッサージュまでがトップ記事でこれについて掲げていた。が、うわさの記事の内容自体は、上に述べたものと大差ないみたい。ただ、ガルがトーティラスに乗ったという時期が「ずっと以前」になってた…これでは、トーティラスが現役の頃か引退してからか定かでない。
 もっとも、問題の記事にはそもそも誤りも多く、たとえばトーティラスが5,6歳時にヤング・ホースの世界選手権で優勝したと書いてあるそうだ。こんなことはちょっとネットで調べればすぐわかることなのに、ずいぶん浅はかな新聞社だと思わざるを得ない。ユーロ・ドレッサージュはこの記事の内容をフェイクニュースだと決めつけているが、それに違いなかろう。

 まあ、考えてみれば、真偽はどちらでもいいようなニュースではある。だって、現在もう引退しているトーティラスに、リングならぬスタリオン・センターで、ガルがためしに乗ってみた、というだけの内容だもの…そうしてもしなくても、どこにも誰にも何の影響もないニュース。私が忘れてたのも当たりまえ。

 それより感じるのは、7年前のこのペアを、今だに忘れがたなく思い続けている人がずいぶんいるのだなということ…こんな真偽が定かならぬ、しかもどうでもいい内容のニュースに、ここまで反応が出るという、むしろこちらの事実にこそ驚くべき。あくまで私が見る限りだけれど、このペアの後にも、90点超えをしたペアは3組もある。が、ドレッサージュ自体の人気はどうかというと、大きな大会の会場がキャンセルされることが一年に数回はあり、観客席も空席がよくあって、どんどん落ち目になってきてると映る。思うに、ワースやデュジャルダンの演技はその道の人にはどんなに見事でも、一般の人間にはほとんどそのよさがわからない。私にもわからない。すごく上手だなとは思うけど、それだけのことで、ずっと見ていると退屈になる。―それなら障害やクロスカントリーのほうが、ずっと見ていてスリリングで面白い。せっかく音楽に乗せて舞うキュアという演目があるのに、音楽がなくてもいいのではと思うような演技が多く、GPやGPSの延長でしかないと感じられる。つまり、今のドレッサージュやキュアというものは、一部の高尚なマニアにしか理解できないものになっている。どんどん大衆の人気が離れていくわけ。
 ガル&トーティラスがいまだに幽霊のように人の記憶にたちもどるというのも、このペアがまるでダンスのような演技をしたからで、しかも美しく、音楽もカッコよくて、忘れがたい印象を残したからである。美しさやカッコよさ、クールさというものは、あらゆる人間に理解されるから、だから彼らはあんなにも人気があったのだし、今も慕われているのだ。私も含め大衆はみんな、あんなダンスのような演技がもう一度見たいと思っている。

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