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2018年6月22日 (金)

ジョヴィアン号、キャリア発覚

 昨日、デンマーク有数のスタリオン・ステーションの経営者で、今年だか昨年からだかドイツにも支所を有するようになったアンドレアス・ヘルグストランドが、所有のスタリオンのWFFS検査―デンマーク本国のは終わってるから、今度はドイツ支所の―結果を公表しました。ジョヴィアン号(4歳、KWPN、父アパッチ、なおアパッチ自身はノンキャリア)、フォーシュアー号(3歳、ハノーヴァー、父ファイネスト、ハノーヴァー種は組織的検査を拒んでいるのでファイネストの黒白は不明)が、その結果、キャリアだと判明しました。

 ジョヴィアン号は3歳時のオランダ・チャンピオンで、4歳の今年はデンマーク温血種(DWB)のプレミアム・スタリオンになった、ヘルグストランドの若いスタリオンの中でも1,2を争うエース格。ユーロドレッサージュによれば「今年ドイツ、オランダ、デンマークでもっとも話題にされたスタリオン」「今年のブリーディング・シーズンにもっとも用いられたスタリオン」のうちの1頭で、だから、これは、ヘルグストランドにとってものすごくイタいこと。

 もう1頭のフォーシュアー号も、昨年のハノーヴァー・スタリオンのオークションで、最高額(36万ユーロ、4600万円くらい)をつけたという期待の新鋭。ユーロドレッサージュでも特集を組まれたくらいの馬、むぅ…

 ヘルグストランドは声明で、「他の馬種にも遺伝子異常(による障害)は存在するから、温血種にそれがあってもおかしくはない。これは病気と考えるべきではないが、ブリーダーはキャリア同士の交配を避けなければならない」という趣旨のことを述べていますが、それはたしかにそう。キャリアであっても、スポーツ・ホースとしては何の問題もないのだし、オーナーさえ納得するのなら、繁殖に使うこと(キャリア同士でさえなければ、致命的障害の起こる可能性はない)だって妨げない。ただ、ヘルグストランドをはじめスタリオン・ステーション経営者またホース・ディーラーのような、いわば血統を商品として市場に出して売りさばくのが商売の人種にとっては、「商品にちょっとでも傷がついた」のは、非常に多いライヴァルの手前も、たいへんに不利なことだと思われる。ヨーロッパでは、ブリーディング・スタリオンは競技会で活躍するスポーツ・ホースと同等かそれ以上に貴重視されていて、きわめて高額の商品とも、投資や取引の対象ともされており、コンテストやオークションも数多ければ、それに備えてのトレーニングにかける手間や資金も少なくない。要するに、ブリーディングの世界は、巨額の金が活発に動く非常に大きな取引市場…だからこそ、影響の大きい”風評被害”を何より避けたいわけで、これが、デンマークやドイツの各馬種協会が、今なお頑固にWFFS検査と結果の公表を拒み続けている理由となっているわけ。

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