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2018年6月 9日 (土)

WFFS続報8

 WBFSH(World Breeding Federation for Sport Horses)、―こんな組織があるとは知らなかったけど、調べてみると、FEIの兄弟機構か何かで、毎年若いスタリオンの世界選手権を主催してるとこ、大御所のひとつですな―、が、とうとうWFFSに関する声明を発表したと、今日のユーロドレッサージュに記事が出ていました。

 この声明に対し、ユーロドレッサージュの記事の筆者は、大いに呆れ果てているのですが、それも無理はない。WFFSの蔓延の恐れに対して「ただちにパニックを起こす必要はない」というのはともかく、目下これほど問題視されているものを「12月にハンガリーで開催される連盟総会で議論する予定」とか、馬種のライセンスの管理組織やスタリオンのオーナーに対し、検査を要請するのでなく「生産者に対して最善の処置をアドバイスしましょう」とか、危機意識のカケラもうかがわれない内容なのだから…

 記事の筆者はさらに、この声明が、今だにWFFS問題に関して無視を決め込んでいるドイツの馬産界の態度に対してまったく触れていないこと、繁殖牝馬のオーナーが自腹を切って自分の馬のほうを検査しなくてはならないはめになっていることを指摘しています(WFFSは雄雌からひとつずつ子に受け継がれる遺伝子が両方とも異常だった場合に起こる。片方だけが異常だと、キャリアと呼ばれる。キャリア同士の配合で25%の確率で発症するから、スタリオンがキャリアであるとわかれば、牝馬のオーナーは配合を避けるだけでよい。が、わからない時は、牝馬のほうを検査して、遺伝子の異常の有無を調べなくてはならない)。

 いやしくも国際機関でありながら、はなはだやる気のない声明だし、だいたい現状がわかっているかさえ疑わしいと感じられる。悪く勘ぐれば、この機関は、ドイツの有力なスタリオン・オーナーたちに媚びているのだし、12月までにはこのゴタゴタも自然消滅するだろうとタカをくくっているのだし、またそうするうちには個人や各スタリオン・ステーションの自主的検査で(自分らは何も手を下さずとも)たいがいのキャリアは明らかになるだろうから待ってればいいと思っているのだろうな…

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