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2018年10月17日 (水)

ハノーヴァーWFFS血統一覧(仮)

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 まだわからない部分もずいぶんあるけど、作りたくなって作ってみた。

 Pik Asの系統については、あやしいのはPik Bube1からかもしれない(あやしいとすれば)。RafaelにはFrioso2の血統も入ってるし、Don Vinoに関しては、母父トラケナーのConsulに疑わしいフシがあるから(この一覧に祖先が見当たらないキャリアDon Fredericoの母父がやはりConsul)。一方で、Pik Bube1から血を引くBlue Hors Venezianoは、父がシロのヴィヴァルディ、母父もたぶんシロのドナホールだから、母母のラインからきたとしか思えない。もっとも、これだけではまだ証拠不十分だけど…。

(ドナホールをシロと仮定するのは、これがクロだったら今までにWFFSの罹患馬が隠しようもなくどっさり見つかってると思われるから。それくらいドナホールは膨大に使われているし、直子のスタリオンも多い。しかし、全否定する根拠はない…検査結果を見るまでは(直子のDon Schufroは、ブルーホースの検査でシロと出ている))。

 同じことはFrioso、Frioso2の系統にも言える。彼らからキャリアの子孫まで、あまりにも代を重ねすぎているきらいがある。この一覧がもし正しかったとしたら、キャリアにいたるまでのスタリオン、―錚々たるものだけど―、は、すべてキャリアだということになるが、ちょっとそれはありえないことのように思われる(とはいえ、ありえてもおかしくはない)。

 これらに引き換え、疑う余地なくキャリア一族と思われるのは、Cor De La Bryere、Calypso2の血統。直系の子孫から、代をそれほど重ねることなく、つぎつぎにキャリアを輩出している。なお、この血統と、Frioso2の血統は、ショー・ジャンプの馬の名門血統でもある。

 それにしても、今春ショッケモールは「ドイツでWFFSの罹患馬は出ていない」のを建前にスタリオンの検査を実施しなかったけど、これほど怪しい血統、ことにCalypso2の系統をさかんに用いながら、ハノーヴァー種に罹患馬が全然出なかったとは到底信じられない。今年のWFFS騒動の発端を作ったのは北米のスタッドだったけど、当のスタリオンはまさしくハノーヴァー種(Frioso2の系統)だった。

 ドイツのハノーヴァーのスタリオンの全頭検査を実施したら、ハッキリ言って、目も当てられない結果になる恐れが十分にある(わかりきっているから一覧に入れなかったけど、Lauries Crusador、Londonderryのラインもキャリア一族。…で、今気がついたけど、母父がこの系統で、キャリアであるSarotti Mokka Sahne、父がFrioso2系のSolimanだった。Solimanは例のWFFS騒動の嚆矢となった北米のスタリオンの父…WFFSの遺伝子は、こちらの影響だったかもしれない。もしそうなら、Solimanおよびその父Sandro Hitがキャリアである可能性は非常に高い)。

 ハノーヴァーには何だかかなり煮詰まった血統が多いように思う。同じ馬の名を、一頭の血統表の中に繰り返し見ることがしばしばあるし、同じ馬から出た血筋を父方・母方両方に持つ馬もいる。Pik Bube1とかCalypuso 2とか数字がついている馬は全兄弟のスタリオンがいるということだし、子孫をその母/祖母に交配するいわゆる戻し交配が血統中に見られる馬さえいる。遺伝病であるWFFSのキャリアが、まずハノーヴァーに見つかったこともわかる気がするし、ハノーヴァーを作り出したドイツが、スタリオンの検査に消極的なことも、わかる気がする。同じ系統、同じ血統が繰り返し、また重ねて交配されている例が非常に多いだけに、そのなかにキャリアのスタリオンが一頭でもいれば、たちまちその遺伝子が蔓延するようになるのは当然のことだろう。こう考えると、「ハノーヴァーはWFFS罹患率が高い」とする調査は、対象となった頭数こそ少なけれ、的を射ていたと言えそうである。

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