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2018年12月23日 (日)

バレエ「アニュータ」から、グランド・ワルツ

 バレエ「アニュータ」のラストで踊られる、美しくも堂々たる、しかも哀愁あふれるワルツ。バレエでは、雪の舞うスケート場で華やかな軍服やマント姿の紳士たちに囲まれた女主人公アニュータが、毛皮の帽子に裾の長いドレス姿で華麗に舞う。

 アニュータはもと貧家の娘で、母の死後、残された父や弟たちのために、恋人と別れ、身売り同然にはるか年上の小金持ちの役人と結婚する。ところが夫はケチで虚栄心の塊で、アニュータの家族の面倒なんぞ見てくれない。後悔するアニュータだったが、ある夜、夫とともに参加した舞踏会で閣下(○○公爵とか将軍とかいうような大貴族だろう)に見初められ、夫の尻押しもあり、その愛人となってしまう。おかげで夫は念願だった勲章を閣下に授けられて大喜びし、またアニュータも閣下はじめその取り巻き連にチヤホヤされ、すっかりひとかどの貴婦人となり、これまた得意となる。

 雪の舞う夜のスケート場(ロシアでは冬になるとわざと公園の道などに水をまき、一大スケートリンクにしてしまい、老いも若きも、ある者はウォッカなども持って、そこで遊び興じるそうな)、美しく装ったアニュータは、閣下やその取り巻き連らの腕から腕へと蝶のように踊る。そしてふと顔を上げると、そこに見たのは、新しい女性とむつまじく踊るかつての恋人の姿だった。呆然とするアニュータの前を、彼は新しい恋人にうながされ、そそくさと去っていく。立ち尽くすアニュータ。が、その手を閣下と取り巻きの貴族が左右から取ると、再び踊りだすのだった…

 この壮麗で、どこか物悲しい郷愁を帯びたワルツは、この場面にまったくしっくりしている。

 この場面をカプツォーワの名演技で味わいたい方は、こちらの記事の動画の33:10あたりからどうぞ。

 こちらは伝説的?アニュータ役マクシモワの演じる「アニュータ」。映画版かな?踊りはさすが、舞踏会の場面もほんとの建物らしい、閣下とのひとときのあと、階段の手すりを滑り降りて士官2人の腕に飛び込むところがいいな〜。が、最後の場面はもっと辛辣な演出になっている。

 見たい方は、こちらの動画の最後のほうをご覧ください。

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