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2019年1月10日 (木)

グロックの2019年スタリオン・カタログ

 タイトルで、銃マニアが間違って検索で来てしまいそうだけど、スタリオン(種牡馬)のカタログのことですよ。銃器メーカーとして著名なグロック社のオーナーはなかなかの馬術好きで、ヨーロッパ有数のライダーたちのスポンサーもつとめておれば、自前のトレーニングセンターやファーム、そして競技用や繁殖用のすぐれた馬たちをも所有しているのです。自分とこのセンターを正規の競技組織の競技会場に差し出す時もあるのですが、まあその時の”おもてなし”ぶりの凄いこと、特に招いた一流シェフだのパティシエだのによる料理・デザート食べ放題あり、アーティストによるコンサートあり、会場は花と噴水と照明に満ちみちて、どこぞの芸能人の結婚式なんぞ目ではありません、たぶん。

 で、2019年のスタリオンですが、写真で見るかぎり、タミニオ号が素晴らしく見える…それから、トータルUS号(7歳)がメンバーから外れました。FBのコメントで質問してる人がいたのですが、それへのグロックの返信によると、トータルUSはスポーツ方面に集中するとのこと…WFFS(遺伝子異常による疾病)のキャリアであることが去年の春に判明したトータルUS、去年までは配合する牝馬がノンキャリアである場合に限り交配していたようですが(WFFSはキャリア同士の交配で25%の確率で胎児に致死的異常をもたらす)、今年からは、少なくとも生身でのスタリオン業からは退くみたいです。冷蔵・冷凍精液の供与も、在庫かぎりでやめるんだろうな…とすると、去勢される可能性もある。
 スポーツ一本槍で行くとしても、どうやらガルのたいそうなお気に入りのように見受けられるし、動きも―ほんのちょっとしか動画でも見られないけど―トト・ジュニアやトラファルガー以上にトーティラス似で、豪快に見えるから、たとえ去勢されたところで、かえって好都合のようなものだとは思うけど。

追記:
 以前からの人気種牡馬ロマノフ号(19歳)もスタリオン・リストから名前が消えました。ユーロドレッサージュが載せたニコール・ワーナー(ガルやハンスピーターのビジネス・パートナー/マネージャ)の談話によると、「残念ながら精液の品質の保証ができないので」だそうです。もう、けっこうな歳だものな…それと、同じくワーナーによると、トータルUS号は「トレーニングとブリーディングの両立は難しいので今シーズンの供用は見送る」のだそうだけど、トータルはまだやっと7歳、競技に出るとしてもせいぜいセント・ジョージくらい…現在ガルの乗り馬で、人気種牡馬でもあるゾニック号は、グランプリにデビューする時でさえ、シーズンの繁忙期をすませてからだったから、これはあまりアテにならない言葉。トータルよりひとつ上で、やはり人気種牡馬のトト・ジュニアなどはまだセント・ジョージ未出場だし、事実はやっぱりWFFSキャリアだからだろうな…もっとも、パボ・カップでわざわざガル自らが乗ったくらいの馬だし、しっかりトレーニングをつけたいというのも本当かもしれない。セント・ジョージなりインターなりで、ガルを乗せて目の醒めるような演技を披露すれば、キャリアではあれ種付け申し込みが殺到しないとも限らず、そこに「今シーズンは見送る」の含みがあるとも思える…

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