馬術観戦

2018年6月30日 (土)

ワース&ベラ・ローズ号、復帰!

 今じゃイザベル・ワースのトップ・ホースはウェイヒゴールド号(現13歳、リオ・オリンピックのチーム金、個人銀メダリスト、その他にもいろいろ受賞)というのが常識だけど、今から4年前、ゴールドが出てくる前は、このベラ・ローズ号が断然その地位にいちばん近い、とは衆目の一致していたところ。ベラ・ローズは当時10歳の新進気鋭の牝馬で、GP経験もまだそれほど豊富ではなかったのだけれど、その年の世界選手権(WEG)でワースの乗り馬として出場し、GPで2位(1位はシャーロット&ヴァレグロ)になって、ドイツのチーム金メダルに貢献した馬。

 世界選手権であるからして、順位・採点は例のごとく政治的裁量の産物ではあるけれど、ベラ・ローズの才能に関しては疑いなく、間違いなくこれからが楽しみな1頭だったのだけど、このWEGをGP以降棄権?して、その後競技会に1度出たきり、ぷっつり姿を消してしまった…

 負傷が原因ということだったけど、いちど去年復帰のうわさがあったにもかかわらず、やっぱりそれっきりになっていたから、あるいはもう繁殖に上がったのかもと思っていました。が、さすがにワースというか、先日のオーストリアでのCDIで4年ぶりのカムバックを果たしました!

 ワースが出場予定なのはわかっていたのだけれど、騎乗馬にベラ・ローズというのは、どうやら直前で決まった(ドン・ジョンソンから差し替え)もよう。演技(GP)はどうだったかというと、私は見ていないけれど、ユーロドレッサージュの記事によれば「ミスはなかったかもしれないが、パーフェクトというには程遠い」デキだった由。それでもワースは退場の時に涙ぐんでいたそうで、よほどにカムバックできたことが嬉しかったんでしょうな…何せ4年ぶりだから、当分慎重にゲームを選んでくるだろうけど、このまま無事にいってほしいもの。

(今思えば、復帰戦ならドイツでもよかったろうに、わざわざ国外のオーストリアのCDIを選び、しかもぎりぎりまで出場を伏せていたというのは、よっぽど騒がれたくなかったからかしらん。ちなみにこのCDIは、クリスタルで有名なスワロフスキー・ファミリーがスポンサーで、ワースとドロシー・シュナイダーはこのスワロフスキー夫人のドレッサージュのコーチの由…そうそう、関係ないが、ジャンプ界現ナンバー1のハリー・スモルダーはあのビル・ゲイツの娘のコーチだそうな。)

(追記:後のユーロドレッサージュの記事によると、このベラ・ローズのビデオと復帰の記事を見るためにアクセスが殺到して、一時競技会のウェブサイトがパンクしたというから、このコンビがヨーロッパ(てかドイツ?)で異常に注目されていることが察せられる。わざわざオーストリアでカムバックしたというのも、そのへんの事情があるのかな。)

 ウェイヒゴールドというすでに実績もあればより若くもある騎乗馬がいながら、ワースがそんなにベラ・ローズの復帰に喜んだというのは、私の憶測だけど、ゴールドはそもそもワースのお手馬じゃなく、もともとはワースのアシスタントさんとペアを組んでた馬だから…たまたまリオの年にワースがGPで乗って、高得点を出したものだから、そのままワースのオリンピック・ライドになり騎乗馬になってしまった。ワースのスポンサーがオーナーからゴールドを買い取ったのだけど、この時オーナーとひと悶着があったと聞くし、アシスタントのブッフワルトさんはその後ワースの厩舎を去っている…まあ表向きではすべて円満解決したようなニュースばかりだったし、実際そうだったかもしれないが、随分ドロドロしたものが背後にあったとしても(ワースはそのつもりがなくても、オリンピックとなると国のメンツがかかるのだから)おかしくない状況ではあった。

 私の見るところ、ふつうワースのようなベテラン・ライダーは、すでにGPに他人とのペアで出場していた、いわば”出来合い”の馬にまたがるようなことはない。たいがい初級・中級から自分が手塩にかけてきた馬(報酬をもらって他人の馬に調教をつけるのはライダーのいわば生計)から選んで乗るもので、だから実際のところ、ワースにとってウェイヒゴールドは異例中の異例…いかに素晴らしい実績を共に挙げてきたとはいえ、いわば行きがかり上乗ることになった出来合いの馬よりも、ずっと自ら調教をつけてきたお手馬のほうに愛着がわくというのは、ワースのような年季の入った職業ライダーにはありそうなこと、しかもその馬(ベラ・ローズ)が「生涯最高の馬」と自分に言わせるほど才能があり、それがようやくケガを克服して競技の舞台に帰ってきたのにおいておや。

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2018年6月24日 (日)

CHIOロッテルダム、CDI5キュア

 蚊に刺されて予定の3時よりずっと早く目が覚めた今朝、でもこれがよかった。というのは、いざクリップマイホースにつなごうとしたら、キュアは地域限定放送で、日本では見られず(オランダ、フランスだけか?)。ロンジンの点数速報だけで我慢しようかと一瞬思ったけれど、思いついてユーチューブに行ってみたらFEIのチャンネルでライブ配信していた!ちょうどガルの演技が始まる直前…いや、ちょっと遅れてたら、早起きの甲斐がなくなるところだった。

 で、演技ですが、見たところGPの時よりリラックスしてた。音楽にもよく合ってたし、これといったミスも見られなかった。もう少し大きさと速さが欲しい気もしたけど、これはカメラワークにもよるかもしれない…前にFEIテレビのフリートライアルでオリンピアの演技を見た時もそう思ったし、その後ユーチューブで個人の同じオリンピアの動画を見た時、こちらのほうがいいなと思ったから。演技中に関係者の表情とか、観客席とか映さなくていいと思う…

 それにしても、ゾニック進歩したな〜。今と同じこのキュアを去年の7月はじめて演じた時は、必死で一生懸命の感じで、見ている方も疲れたくらいだけど、いつの間にこんなに余裕綽々になったか…

 結果、80.075で優勝でした。今回のロッテルダムじゃ、ガルは出たとこで全部優勝だったな。

 さて、次は来月のオランダ・チャンピオンシップが楽しみ。これはチーム対抗じゃなくて個人の戦いだから、ガルももっと思い切った演技をするでしょう。クリップマイホースのほうがFEIのよりカメラワークもいいし^^

(追記:コメントなど、ユーロドレッサージュ他より私が適当にまとめ)

ガル「(キュアの)控え馬場でゾニックはP・キッテルの牝馬(ウェルダン号)に強い反応を見せていて、アリーナではやや神経質になっていたが、上手に演技を運んでくれた。」

 ゾニックはスタリオンですからね…いや、実際の現場じゃ見えない所でいろんなことがあるもんです。なお、GPについてもガルは「ゾニックはどんどん進歩していっているし、まだ進歩の余地がある」と述べてご満悦でした。

ハンスピーター「(CDI3キュアで)ザナルディが演技中にヤンチャをして、せっかくうまくいっていた演技が台無しになったので、(CDI5GPスペシャルの)ドリームボーイに乗るまで憂鬱だったが、ドリームボーイは今まででベストの演技をしてくれた。初めての大観衆にも全く動じなかったし、とてもハッピーだ」

 今回のCHIOロッテルダムじゃ、各演技について以前のオランダチームのコーチがいちいちコメントしただけでなく、ドレッサージュについては門外漢だけど、高名なオランダのバリトン歌手がその立場からキュアの音楽について鋭く、時には辛辣なコメントを飛ばしたりして、すこぶる興味津々たるものがあったもよう。オランダ語がわかる人にはすごくおもしろかっただろうな…

 キュアの音楽に対して関心が払われるのはいいことだと思う。よくあるのは、クラシックの何が使われたとか、有名な曲の何が使われたとかで話題になることだけど、最近バレエを動画で鑑賞するようになった私からすれば、そういうのは演技とはまったく関係のないこと。もっとも大事なのは、演技と曲とのペース・リズム・雰囲気がマッチしていることで、これらが互いにちゃんと合っていれば、たとえ曲として音楽的にはイマイチでも、演技全体としては見事なものになるのではないか。いかに数々の名曲を編集したものであっても、一貫したテーマや共通した特徴がなく、せいぜい演技のテンポにだけ合わせて(常歩のパートは遅い曲、伸長速歩の時は速い曲とか)あちこちつぎはぎして作っただけでは、およそラジオ体操の音楽と同じ(ラジオ体操の音楽は少なくとも曲調・楽器・演奏者に共通があるから、それ以下かも)。仮にひとつの曲をいくつかのパートに分けて何人かの作曲者が手分けして作るような場合、互いにパートとパートがうまくつながるような作り方をして、曲の流れとしては速い部分も遅い部分もあるけれど全体としては首尾一貫して聞こえるよう注意を払うだろう。各自自分のパートで個性を発揮したりしては、ひとつの曲というよりパートの寄せ集めになってしまうだろうが、たいがいのキュア曲は(たぶんスケートのフリー曲も)、この寄せ集め。

 考えてみれば、どんな長い曲や歌にしろ、ふつう作曲者ひとりで作っているのに、ドレッサージュやスケートのフリースタイル曲に限ってはそうしない、というのも変なものである。振り付けの構成ができたら、それに合わせて専門家に作曲してもらうほうがよっぽどいい曲ができそうなものだけど、それをしないというのは、要するに重要なのはあくまでトリプルアクセルとかパサージュとかの”技”で、音楽は二の次と思われているからだろう。が、それでは”フリースタイル”の意味がない。思うに、キュアとかフリースタイルとかができたのは、その演目に詳しくない人でも見て楽しめるように(そしてその結果ファンや来場者を増やして入場料やチケット代が稼げるように)というのが目的だったろう。しかし、バレエのファンの中には、まず「白鳥の湖」などの音楽の美しさから興味を持ったという人も多いはず(私がそう)。ドレッサージュで一時代を築いたガル&トーティラスだって、音楽(寄せ集めだけど、見事に首尾一貫している)がああまでカッコよくなければ、今の半分ほどの人気しかなかったのではないか。だいたい、バレエやダンスなら大いに音楽に気を使うのに、それを真似たスケートやキュアのフリースタイルで音楽を後回しにするというのは、そもそもフリースタイルの存在意義を忘れたか無視したやり方。スポーツに興味がなくても音楽は好きという人は少なからずいるのだから、たくさんの人に知ってもらいたいと願うなら、音楽はやはり、仇やおろそかにするべきではなかろう。

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2018年6月23日 (土)

CHIOロッテルダム、CDI3キュア

 クリップマイホースのライブでつまみ見。

シルホート&エクスプレッション…途中から見たが、音楽がいい。ジュースト・ピータースか?馬はまだ若いけど、なかなかの演技内容をしっかりこなしている感じ。

ハンスピーター&ザナルディ…これも音楽がいい、(ほぼ)引退のフラートの曲。途中まではしっかりやれていて、これはなかなかと思ってたんだけど、常歩のパートで跳びはねる。前も同じようなことをやったらしいし、何かに驚いたとかじゃなく、ヤンチャが出たみたい。これ以外はうまくいってたのに、残念だなあ…

ガル&ヴォイス…もちろんいい音楽、これはヴォイス専用のキュア曲。久々に実戦で聞けてよかった^^最初と最後の停止がキチッとできないのと、たまに尻っぱねしそうになるのはいつも通り、それをのければまずまずの演技だったのでは。

スティーブン・ピータース&スッペンカスペル(とオランダ語では聞こえた)…これも若馬、去年の春までドイツのランゲハネンバーグがインターだかGPだかで乗ってた馬。ほんの最初のほうだけ見たけど、なかなかだなと思ってたら、ピルエットか常歩だかの部分でジタバタした。ライダーとのミスコミュニケーション?

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2018年6月22日 (金)

CHIOロッテルダム、今後のスケジュール

 さて、CDI5GP後の流れですが、日本時間で、

22日 20:30〜CDI3GP

注目どころでは、シルホート&エクスプレッションが21:51,ハンスピーター&ザナルディが22:48、ガル&ヴォイスが23:42。

24日 朝1:00〜CDI5GPスペシャルA

ハンスピーター&ドリームボーイ 1:50

   朝2:30〜CDI5キュア

ガル&ゾニック 3:20

となってます。CDI3のスペシャルとキュアのメンツ&時間は、GPが済んでからですな。

 これらは、クリップマイホースでライブ中継があるはず。

(追記)

 ハンスピーター&ザナルディ(GP4位)、ガル&ヴォイス(GP1位)ともに、キュアに出場します。CDI3キュアは日本時間23日19:00から開始、ハンスピーター組は20:03、ガル組は20:30の登場予定。

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2018年6月21日 (木)

CHIOロッテルダム、YouTubeにてライブ配信中

 CHIOロッテルダムのGP、ただいまユーチューブのFEIチャンネルでライブ中!
 今のところ(始まって間もないけど)ハンスピーター&ドリームボーイが73.00で暫定首位(最終的に8位)、ガル&ゾニックの出番は日本時間21:45あたり。
 なお、点数はlonginestiming.comでこれまたライブで配信されてます。各ペアの演技順番とその時間も表示されててとても親切^^

<22時現在>  ガルのGP終了、感想は…久しぶりのせいか、最初ちょっと気負ってたかな?ちょっと固かったかも…中盤以降はよくなったと思うけど。エクステンデッド・トロットは低めの姿勢で速く、迫力十分、ハーフパスも大きくてよかった。ピルエットも上達したと思う。パサージュとピアッフェがやっぱり窮屈そうなのが残念だけど、ゾニックは収縮タイプ?じゃないからな…点数は76.957(優勝)。

 それと、ガルの前のペアが演技中、突然馬が怯えたようになって右往左往してうろたえる場面があった。ライダーがうまく乗り静めて持ち直し、演技を無事に終えたけど、あんなに長いこと(とはいえ30秒くらいだろうけど)馬が狼狽して制御不能になるのは初めて見た…何に驚いたんだろう。その後の演技だったガルが、いつになくスパーを多用していた(チャットを見て気付いたのだけど)のも、警戒してゾニックを集中させようとしていたのかもしれない。ガルの後のペアも、ライダーが舌打ちして馬に合図したり(減点対象らしいが)、馬がひどく鼻嵐を吹き続ける場面があったりと、どうも会場のコンディションに何か問題があったもよう。

(追記:オランダ誌によると、ガルの演技の前に雨が降ってきた、それで、傘をさす人が出てきたのだけど、「ゾニックには影響なかった」と。こうは言ってるけれど、どうもガルの前のペアの馬が演技中に突然パニックになったのも、―ビデオを見直すと、観客席のほうに何かを見つけて、ちょうどそちらに進ませようとしていたライダーに抵抗するそぶりに見受けられる―ガルがゾニックにしきりにスパーを当ててたのも、ガルの次のペアが馬に舌打ちで合図したり馬が鼻息を荒げてたのも、おそらくは観客の傘(ごくまばらではあったけど)に驚いたからじゃないかな。)

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2018年6月20日 (水)

CHIOロッテルダム開幕

 オランダはロッテルダムで現地時間20日からCHIOロッテルダムが開催されます。ネイションズカップ(国別団体戦、CDI5)とふつう?のCDI3の構成。

 ガルは5をゾニックで、3をヴォイスでエントリー。ハンスピーターは5がドリームボーイ、3がザナルディ。5,3ともに、GPは出場者全員参加で、GPスペシャルとキュアはどちらかひとつを選択。ガル&ゾニックはまず間違いなくキュア、ハンスピーター&ドリームボーイはスペシャルじゃないかな〜

 CDI3で要注目は、シルホート&エクスプレッションのコンビ。エクスプレッションはドリームボーイと同じ日に国際GPデビューして、3位になったオランダ期待の新馬(ドリームボーイが2位)。その後このペアがもっと経験を積んでいれば、ここでもドリームボーイ同様5に出場できたかも。おそらく狙いは来月のオランダ・チャンピオンシップ→9月の世界選手権だろうけど、ここのCDI3でも、トップ3に入っておかしくない。

タイムテーブルは、

21日(木)11:00(日本時間18:00)〜 ネイションズカップGP
22日(金)14:00(日21:00)〜 CDI3GP
23日(土)
10:00(日17:00)〜 CDI3GPスペシャル
12:00(日19:00)〜 CDI3 キュア
14:00(日21:00)〜 ネイションズカップGPSのB
15:30(日翌0:30)〜 ネイションズカップキュアのB
18:00(日翌3:00)〜 ネイションズカップGPSのA
19:30(日翌4:30)〜 ネイションズカップキュアのA

 23日が忙しいな…

 会場がふたつあるため、ライダーによっては移動が大変そう^^;

 日本とオランダは時差7時間(サマータイム)、クリップマイホースでライブストリームがあります(今見たらネイションズカップのGPはドイツとオランダのみでの中継みたいだけど、ユーチューブのFEIのライブで流すんじゃないかな?)

 

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2018年6月 3日 (日)

アンダーカヴァー、正式にリタイア発表

 先日、実に久々にグロックのFBに登場したアンダーカヴァー号(ガルの元騎乗馬)ですが、すでに引退済みの高齢馬たちといっしょだったことから、彼もまた引退したもの―明言されてはいなかったものの―としてグロックのFBの読者もコメントを寄せていました。が、その後おそらくメディアから確認の質問が来たのでしょう、昨夜遅く、アンダーカヴァーの正式な引退がグロックのFBとHPで発表されました。

 お疲れ様でした、アンダーカヴァー!

 彼は2016年のたしか今ごろ競技に出場して以来、2年間ずっと消息がなかった。過去のキャリアからすれば、盛大に引退式をされてもおかしくない馬だけど、リング恐怖症になったゆえ(おそらく)のリタイア&その原因が前年にドイツで行われた欧州選手権の人為に帰す(おそらく)と思われる以上、変にお祝いしたりせず、こうして静かに身を引く―というか、もう引いていたというのが、よかったように感じられます。

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2018年5月31日 (木)

二年ぶり!引退後のアンダーカヴァー号

 たぶん引退したのだろうと思っていたけれど、2年間音沙汰なしだったそれまでのガルの騎乗馬・グロックス・アンダーカヴァー号の写真が、初めてグロックのFBに掲載されました。

 いちばん右の馬、記事でFritsieの愛称で呼ばれているのがアンダーカヴァー。後の3頭は、左からポニーのトニー号、ハンスピーターの元騎乗馬のナディーヌ号(23歳、牝馬)、ガルの元騎乗馬で長期にわたり地味ながら堅実に活躍してきたネクスト・ワン号(23歳、騙馬)。

 ナディーヌ(YouTubeで”cutest dressage ever”で動画が見られます)は、ワールドカップ・ファイナルやオリンピックにも出たほどの第一級の牝馬。当たり前なら繁殖牝馬として引っ張りだこになったはずですが、どうしたことか、一度も受胎することがなかった(彼女の母の父Roemerは、最近になってWFFSのキャリアだったことがわかってる、何か関係があるかも)。今ではここで悠々自適の引退生活を楽しんでいます。

 で、このご隠居チーム(ポニーのトニーもいつもいっしょ)にフリッチーことアンダーカヴァー(現17歳、騙馬)が加わっているということは、すなわちアンダーカヴァーも隠居の仲間入りをした、ということでしょう。お疲れ様でした〜

 なお、彼の引退は、ケガとかではなく、2015年のアーヘンでのヨーロッパ選手権でトラウマを負ったことがおそらく原因。人為的な、悪質な行為がその影にあった可能性が高い、と私は思っている。直接的には、GPSの演技途中で口からの出血(興奮して舌を噛んだ)で棄権したのがきっかけだったけれど、前日のGPで生涯最高に近い演技をしたほど好調だった馬、しかも数々の大舞台を踏んだベテランの馬が、わずか一日やそこらで、入場する前からすでに動揺しきっているなどふつう考えられない。この時の大会では、ガルのかつての騎乗馬、伝説のトーティラス号がマティアス・ラスとのペアで、お膝元ドイツチームのメンバーとして出場したのだけれど、そのGP演技は不評で、ガル&アンダーカヴァーが1位(デュジャルダン&ヴァレグロ)と僅差の2位になったのに対し、ラス&トーティラスは屈辱の第6位…ヨーロッパ選手権という大舞台、それもホームの地で行われた、ドレッサージュ・ファン大注目の因縁の対決で、一敗地にまみれたのだから、一部のドイツ人が無念やるかたなく思ったのは想像に固くない。ガル&アンダーカヴァーを引きずり降ろそうとする企てが行われる背景は十分あったと、私は思います。

 くだらない妄想みたいにも見えるだろうけど、ドレッサージュ界の一部のドイツ人、またドイツ人でなくても何人でも、おそろしく狭量で、おそろしく嫉妬深くて、おそろしく些事にこだわる人物はたしかにいる。ドイツのオークションでガルのスポンサーのグロックがトーティラスの産駒(トト・ジュニア)を買った時、周囲からはブーイングが巻き起こったそうですよ。そういう人物が組織の上に立っていれば、どんなことでもできる。上記のトーティラスは、不評のGPの後「全治5ヶ月の骨膜炎」で欠場したのだけど、そんな重い症状がGP前のvet check(獣医師検査)で見過ごされようはずはない(骨膜炎はふつう慢性症状)。ところが立派にそれで通ってるし、とすれば検査はどうなっているのか、ということになるけれど、誰もそれを問題にしていない。トーティラスの馬主のショッケモールはドイツで1,2を争うスタリオン・ファームの経営者&ディーラーで、彼に限らずこうした馬産界の大立者は競技会のスポンサーになったり、他のオーナーの高額なスタリオンに調教をつけたりするなどで、ドレッサージュの組織委員会や審判員に深いつながりを持っている。彼ら自身が手を出さなくても、彼らの意を迎えて誰かが手出しをする可能性、そしてそれを周囲が見て見ぬふりをする可能性は、そんなに低くないと私は思うのです。馬房をわざと人通りの多い、うるさい場所に変えるとか、故意に馬のそばで騒音を出すとか、それとなくストレスを与える方法はいろいろあるんじゃないかな…

 で、話を元に戻すと、アンダーカヴァーはその後1年もの間隔をあけて競技に復帰したのだけど、復帰戦とトレーニングでやはり恐ろしく取り乱し、とうとう最後まで競技日程を終えることができなかったのでした。それ以来、今日まで彼については音沙汰なし…それほど強いトラウマは、単に何かにおびえたとか、緊張したとか程度ではまず生じるまいと思われるけど、どうですかね。やはり舌を噛んで棄権したことのあるコーネリセンのパージヴァル号も、1,2ヶ月前に演技中に風船を見ておびえて演技中止したフォン・ブレドウのユニーBB号も、その後ふつうに競技に復帰してますし。

 何にしろ、元気そうでよかった^^

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2018年5月22日 (火)

WFFS続報3

 デンマークの名門スタリオン・ステーション、ブルーホースが、所有の3頭のスタリオンがWFFSのキャリアと判明したと発表しました。

 ブルーホースは先々週10日のニュースでは「来週検査の予定」と言っていたけれど、検査の結果が出るには2週間ほどかかるというから、実際にはすでに検査を行った後だったんでしょうかね^^;
 検査の結果、現在最も高額なスタリオンの1頭であるブルーホース・ザック号はシロでしたが、供用中のスタリオン11頭のうち3頭がクロだったというのは非常に確率が高い。しかも、この3頭はすべて父親が違い、たぶん母系も違うか離れている。「現在明らかになっている以上にWFFS遺伝子は存在している」とブルーホースのマネージャーが言っているけれど、その通りでしょうな…
 また、NRPS(オランダ・スポーツホース協会、オランダ温血種協会(KWPN)とは別)はすでにスタリオンの検査結果を公表しつつある―まだ検査中のものもある―けれど、今のところ74頭中6頭キャリアが見つかっている。
(NRPSのスタリオンというのは聞き慣れないけれど、これはハノーヴァーとかトラケナーとか馬の品種名でなく、ライセンスの名前。品種がハノーヴァーやトラケナーやKWPNでも、NRPSの審査に合格しさえすれば、このライセンスを取ることができる。ライセンスはそれぞれの審査に合格すれば取れるから、有名なスタリオンは、たいがい5つも6つも持っている場合が多い。NRPSのライセンスは比較的取りやすいと見えて、4,5歳の若いスタリオンでも結構持っている。)
 なお、このWFFSとは、簡単に言うと温血種の馬に見られる現在治療法のない遺伝病のひとつ。たとえば、AAというのが正常な遺伝子なのだけど、これがaaになると重篤な皮膚や関節の疾患を発症し、多くは胎児の時に死んでしまう(流産)。万一産まれてきても、関節はゴムのようにぶよぶよだし、皮膚はちょっと張り詰めただけでビリビリ裂けるという悲惨さなので、安楽死させるよりほかはない。また、Aa/aAの時は、自身は健康体だけど、遺伝的なキャリアとなる。産まれる子供はこのA/a遺伝子を両親からひとつずつ受け継ぐため、キャリア同士の子供は、確率的に25%の割合でWFFSを発症する、というわけ。

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2018年5月10日 (木)

WCファイナル・パリ、ガル&ゾニックGP動画

 やっとこさ見られた、WCファイナル・パリのガル&ゾニックの演技。キュアじゃなくてGPなのがちょっと残念^^;


 録画している人?の残念そうな声が2回ほど聞こえる箇所があるけど、やはりそこがミスしてるとこかな^^;常歩からキャンターに移るとこでまごついたのと、フライング・チェンジの回数が足りなげに見えた…それ以外は可も不可もない感じかな?柵のどこかに一回はぶつかる癖も健在^^;それにしても、アメリカはBGMの音量がでっかいな〜

 このときの得点が73.758、ミスからすればこんなものと言えば言えるし、これくらいのミスはガル以外の上位陣にもよくあるのに低すぎと言えばやっぱり言える。まあ、それ以外にもHでどうとかセンターラインでこうとか減点対象があちこちあったのかもしれないけど、自分の目で判断できたから、点数はどうでもいいや^^

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